2022.10.21
アレクサンドル・プネ エグザンテ シャンパーニュ 品種:ピノ・ノワール30% シャルドネ30% ムニエ40% 製造者: ラ・メゾン・プネ 輸入者及び引取先:サチ・インターナショナル(株)
ルパンの店で魅力的な二人展が開催されている(11月12日〜27日迄)。見ないほうが幸せのような、恐ろしげな展示「アーティスト(Mai Wadaと葉美さん二人)による─解釈の深淵を垣間見る時間」なのです。
レオナルド・ダヴィンチ『受胎告知』(1472-1475年頃、ウフィツィ美術館蔵)の木炭による模写、なんて説明、意味ないですな
精子たちの長い旅、一人だけにしかゴールがないのに
---
「わては大天使ガブリエル、そなたは聖母マリアになるのじゃ」なんてね
---
藁を敷き詰めた馬小屋にあるのは、ベットじゃなくて○○みたい、「ルパン入りなさいよ」
ウィーンで知ったホロコースト記念碑、レーチエル・ホワイトレッドが設計した「無名の図書館」を想起させる。足ざわりはマルセル・デュシャンがしつらえた第3回シュルレアリスム国際展につながるといえそうだ。
26日(土) 17:00〜18:00 にはアーティスト・トークが予定されている。気楽な集まりのようです。「怖いもの見たさ」になるのかしら
11月12日(土)
善女龍王社
法成就池
---
神泉苑については、年初の本ブログでも紹介した。→ https://manrayist.hateblo.jp/entry/2022/01/07/060000
左から『MAXWELL』『STEWART,ROYAL』
---
岸田良子さんの展覧会がギャラリー16で開かれている(26日(土)迄)。シリーズ『TARTANS』の新作(2022年)──2010年から続く持続力に脱帽──と、「名前=言語を集めた」1996年の『病名』を展示。禁欲的な岸田の仕事の成り立ちと魅力を前田裕哉氏が鋭く切り込んだテキストが、案内状に寄せられている。「ただそこにあった」ものを採集し見せてくれるる意味とは ── 旧作『病名』に「COVID-19」は採集されていません(2019年以降です)、目についたのは「アルコール精神病」だったりして。そろそろ、ブラックアウトから卒業したい。
左から『ANDERSON』『CAMERON OF LOCHIEL』『MACNICOL』
案内状 14.8×10(29.7)cm
---
『病名』1966年
in『モダン建築の京都』展 2021.9.25-12.26
---
The PREMIUM MALT'S / SUNTORY: 麦芽100%ピルスナースタイル、ホップはヨーロッパ産使用(チェコ産など) アルコール分約5%、限定品で1989年に販売開始、2003年5月から現行品。わてにはビールがよろしおす。
---
[ときの忘れもの拙稿] 『小さなカタログ、見上げる建築』 『親しげなヴォーリズ建築』
畳とアイロン 良い取り合わせです。今日はマン・レイの命日、早いもので、もう46年が経ってしまった。。昨年は彼が欧州での初個展(パリ、リブレリ・シス)を開催してから100年にあたったので、いくつか展覧会が催された。毎年、毎年、注目を集める「偉大な20世紀の芸術家」になってくれるのは、嬉しいような、困ったような複雑な感情。高騰するばかりなので、わたしから、遠ざかる(涙)。
気楽に京都の古本屋でアイロンを手に持つと、リブレリ・シスじゃないけどマン・レイになった気分。以前、アンティークショップでこれを手にした時、購入を我慢した。我が家に置くと「贋作者」になりそうなのです。「おしゃれ泥棒」のパパになっちゃう(ハハ)。
町家古本はんのき → 下長者町通御前東入ル (京都市上京区鳳瑞町225)
---
フイリップ・スーポー(?)氏にお願いして、パチリを幾枚か。本屋さんですから、気持ち入ります。この「GENDAME(憲兵)」マーク、サイズ5のアイロンは、DIC川村記念美術館で展示中のセゾン現代美術館蔵の『贈り物』(1921/63年 ed.5/9)とは、取手の形状が異なるけどほぼ同じ、なので「鋲を入手すれば造れるじゃん」。鋲もよくアンティークショップで見るからね……
---
没後50年に向けて、世界中のいろいろな美術館がマン・レイ展を企画していると聞く。オブジェならパーツだけを並べるのも良いかも(ハハ)。
『Le manche dans la manche ou le marteau sans maitre (筒の中の柄または「主なき槌」)』(ダイカット絵葉書)
---
東京・駒込の画廊「ときの忘れもの」のブログにDIC川村記念美術館で開催中(〜2023年1月15日迄)の『マン・レイのオブジェ 日々是好物|いとしきものたち』展について寄稿させていただいた(11月18日掲載)。題して「ランチタイムとディナーショー」→
http://blog.livedoor.jp/tokinowasuremono/archives/53485963.html
「さて、館内のレストラン ベルヴェデーレでランチをしていると、学生時代にロサンゼルスでホームステイをしたことのある友人から、『フォークの向きが違うけど、どちらが正しいの』と問われた。会場の最終コーナーに置かれた『ミスター・ナイフとミス・フォーク』のオリジナル(1944年、東京富士美術館蔵)と再制作(1944/73年、セゾン現代美術館蔵)の差異である」など、読者の皆様には、楽しくお腹いっぱいになっていただけること間違いなし、と思うが、最終段の「Le manche dans la manche (ル・マンシュ・ダン・ラ・マンシュ)」について、補足しておきたい。フランス語では同じ綴の単語でも冠詞によって男性名詞か女性名詞かを表し、意味が変化する。アメリカ人のマン・レイは笑ったのだろうな、「マンシュ」のダジャレ、Le manche(男性名詞)は (道具の)柄、(俗語で)男根 la manche(女性名詞)は 筒、管、袖。以前読んだI名誉教授の解説では「『筒のなかの柄』といえば『抱き込まれた男根』の意にもなる」そうで、大槻鉄男らの「クラウン仏和辞典」によると、形容詞に使えば「不器用な」となるようだから、金槌で活を入れようなんて魂胆かしらね。
尚、「主なき槌」を意味する「le marteau sans maitre(ル・マルトー・サン・メートル)」は、ルネ・シャールの詩集(エディシヨン・シュルレアリスツ、1934年刊)の題名で、フランスの作曲家ピエール・ブレーズの同名の作品(1955年演奏)のテクストは、この詩からとられたという。
---
DIC川村記念美術館のレストラン ベルヴェデーレでランチ。おいしゅうございました。
石原輝雄著『マン・レイになってしまった人』銀紙書房 1983年刊 限定1,000部 19 x 13 cm 184 pp。目次: 「序文(ジュリエット・マン・レイ)」「マン・レイのカレイド・スコープ」「写真は芸術にあらず」「マン・レイの瞳は性器である」「日本におけるマン・レイ理解」「マン・レイと彼の女友達」「ジュリエット・マン・レイとの二日間」「著者 コレクシ ョン・リスト」「日本におけるマン・レイ理解 参考資料」。
---
先日、銀紙書房刊本のファンで古くからの友人でもあるT氏から手紙を頂戴した(メールではないところが嬉しい)。来春刊行予定の「マン・レイ受容史」に関して、客観的な記述よりも個人史の面を出して欲しいとのことだった。そして、できれば銀紙書房本のコンプリート展示、合わせてカタログの刊行を……と、連帯と励ましの言葉を頂戴した。
考えてみれば、小社の刊本は部数が少なく、ほとんどの人が知らない。また、すべてが品切れ、欲しくても入手がむかしいなど、不便をかけているかと思う。造る側の事情であるわけだが、申し訳ないと思う。それで、書影と簡単な情報をブログにアップしておくことにした。楽しんでいただけたら嬉しい。