書籍カバーはセロハンテープで留めないで!!

 花粉症が恐いからと外出をひかえているのではないが、このところ溜まってしまった資料整理に追い掛けられている。整理と云っても古書の硫酸紙をチェックする作業。入手した書籍をしまうのに、カバー掛けした硫酸紙を留めているセロハンテープを剥がす必要にかられ難儀させられている。
 わたしの場合、古書を求めた場合は硫酸紙掛けをするのだが、今回、手に入れた幾冊には、すでに硫酸紙が掛けられているが、前所有者が見返し側をセロハンテープで留めている状態。このテープ放置すると、いずれ劣化し、ノリの黄色い跡が扉を汚す恐ろしい結果をまねくと思われる。

 テープを剥がした跡のノリの残量が気になる。上から小さな硫酸紙を貼っておかねばならないか、とりあえずは、剥がした後、しばらく置いて自然乾燥を待つ作戦なのだが。

 コレクターは20年、30年先の資料の状態が気になる訳で、商人が求める「その場での見え方」とは異なる基準を持つ。地道な作業だが、硫酸紙が高価になってしまって、全冊、掛け替えともならず、ゆっくりと、資料と対話をしながら楽しむ時間を過ごしている。