展覧会への注釈

 仕事が輻輳し、マロニエに顔をだしていないが、膨らんだ頁はちゃんとしているかしらと心配。そしたら、以前のブログでスクラップブックに言及していたのを思い出した。

http://www.geocities.jp/manrayist/maruman.html

 今週はジャクリーヌ・シェニウー=ジャンドロンの「シュルレアリスム」(人文書院 1997年刊)を読んでいる。星埜守之、鈴木雅雄の共訳。この本も考えさせてくれる。序文での「注釈」の概念からして面白い。新しい銀紙書房本のタイトルを「展覧会への注釈」としてもよいかと思うほど、でも、英語だとすっきりしないな。著者は以下のように書いている。

 「それから展覧会のカタログと、それを作り上げるためのあらゆる寄せ集め作業。そう、たしかにこれらすべては、シュルレアリスムのような運動のなかでは意味をなしている。だがここで意識しなければならないのは、こうした痕跡の蓄積という仕事が、それの与える争点についての研究に取って代わってしまう危険だけでなく、十六世紀ヨーロッパのルネサンスが広範囲に例を示しているような、注釈というイデオロギーにそれが属しているという事実である。批評ではなく注釈なのだ。」(12頁、鈴木訳)

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 夕方、家人から電話があり河原町で待ち合わせ。ギヤラリー・マロニエに案内する。「家族でも義理があるから」とは彼女の弁。お礼に高島屋7階の浅水湾で食事。高島屋カードの会員には生ビールがサービスされる。リーズナブルなネイザンのコースは、前菜三種盛り、焼売、広東風蒸し餃子、芝海老と季節野菜の塩炒め、牛肉とピーマンの細切り炒め、フカヒレつゆそば。デザートにスウィーツで、最後にライチ紅茶。良い気持ちになった。

 帰宅すると、植田正治写真美術館からマン・レイに関する資料が届いていた。1997年の7月にこの美術館でマン・レイの特別展示があった事を最近知った。お願いしたら親切にも関連資料をお送り頂いた。深謝です。どうやら東京都写真美術館横浜美術館、ツァイト・フォト・サロンが協力された様子。