静かに新しい年が、始まった。

 家人が用意したお酒は門外不出・若盛(栃木県小山市・西堀酒造)、この純米吟醸を若い友人の造った徳利に入れ、ここからお猪口に注ぐ。もちろんお猪口も友人の作。新しい年が静かに始まった。光は十分室内に差し込むが寒い元旦。この正月はあまり自家製のおせちを用意できなかったが、家人はたん熊北店「熊魚庵」のおせちを買い求めていた。メンバーが少なくなったので、いろいろな縁起物を頂きたい時には、プロの仕事も有り難い。お酒の好きな義父もいないので、ひかえめに冷酒とおせちを楽しむ。品書きを観ながらこれは何だろうと思うのも楽しい。

 紅白かまぼこ、穴子八幡巻、菊蕪、田作り、味付数の子、紅白羽子板蒲鉾、子持ししゃも相生巻、たこ照焼、つくばね、伊達巻、もろこ白板焼、たたき牛蒡、花れんこん、合鴨ムネスモーク、棒だら煮、たけのこ亀、金時人参ねじり梅、海老の艶煮、海老陣笠、菜の花辛子和え、鳥松風、笹麩茶巾、味付イクラ・なます、龍皮巻、いか松笠、銀だら西京焼、割烹金時生姜、栗きんとん、ぶどう豆  

 おせち「輝」の品書きは上記29品目。羽子板の羽根に見立てた「つくばね」が面白い。良い気持ちになってテレビをしばらく観た後、銀紙書房本校正の続きを行い、やっと終了した。

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 今年はどのような年となるのだろうか、早く銀紙書房本を仕上げて、次の企画に入りたい。レゾネの仕事は辞書を編纂するような作業で、長時間にわたる集中が要求される力仕事。軽い書き物が続いたので、しっかりしたマン・レイの基礎資料を始めた訳だが、体力的には限界に近い。さらに重い今回の厳しさは、全編を欧文でやることにした事由にあると思う。でも、マン・レイを取り上げてやっていく以上、押さえて置かねばならない、アプローチだろうな。

 みなさん、どうか本年も宜しくご指導お願いいたします。