京都 パラタイスの所在 確定。

 午前中に府立図書館へ出掛け必要な調べ物。銀紙書房の次々回刊行への準備が順調に進む。マン・レイ・イストとしては、大きな分岐点に立っている感じだな。そのつながりで水明洞に寄り、先週買いそびれた(心づもりより高価なのよね)、京都市街図を求める。気になる人物の住まいを確認している訳けだが、この地図、大正14年1月印刷で、岡崎の地に「パラダイス」と表記されている。山崎書店の直ぐ北側。地図は面白いな。---図書館の司書氏と話したのだが、年代を限定して地図を探すのは難しいとのこと。そうなると、何枚も買わねばならないな。その後、三月書房でジョン・バクスターの新刊「パリ 快楽都市の誘惑」(齋藤敦子訳、5月5日、清流社出版刊)を求める。この著者「ある愛書狂の告白」も書いているし、面白そう、マン・レイに対する見方は参考になる。
 
 新風館3階トランス・ジャンルで開かれている(8日まで)牧田久美さんの個展「スイムウエア原画とプリントデザイン」を拝見した後、烏丸三条のスターバックスを覗くと満席で、三条堺町下ルのイノダコーヒー本店へ。運良くガーデン席に案内されたので、気持ち良くアラビアの真珠をいただく。噴水の音、足下には雀、ぼんやりと葉陰を抜けた光を見ながら、ゆっくりパリとマン・レイについて考える。先ほど求めた本の一節、「1929」の出版事情に眼を通しながら、家蔵本の限定番号は何番だったかなと、思う。日本人達が戦前のパリに求めたものと、今、わたしが、当時の巴里にあこがれ、新しい本を準備したいと思っている事。なんとも困った心境の変化だな。浅川マキが聴けなくなって、毎晩、美空ひばりだからな。