和久傳堺町店


昼前にイノダコーヒー本店でデイヴィ・アレンと待ち合わせ。先に到着していた氏が堺町通りに出て待ってくれていた。旧館でアラビアの真珠を飲みながら、氏の最近の仕事や翻訳最終の確認事項などを、昨夜造ったダミーを基にお聞きする。欧文のタイポグラフィー規則に合わせた仕上げ品質は、これ以上は無理と思いつつ、「眼が理解する、最初に眼に飛び込む、規則に合わなければ眼が疲れる」など、伝達の合理性を指摘された。それに、デジタル・カメラのノイズについてレクチャーも。ガーデン席を満たす光が気持ちよさそう。二時間ほど話をしてから高倉通り角のPHOTO GALERY 191へ。まだ、パパは扉を開けていない(開廊は2時からだった)。しかたがないので、和久傳堺町店へ移動。http://www.wakuden.jp/omotase/tenpo/sakaimachi.html

 二階の茶菓席は品の良い調度で飾られ、ゆったりした椅子が置かれている。中庭の緑と黒瓦のコントラスト。ここの光もよろしい。季節の甘い物「れんこん菓子 西湖」とお抹茶を頂く。笹の葉の香り、つるりと含んだ喉の奥でれんこんの土がかすかに残る、日本らしい。これは、イノダコーヒーで氏が見せてくれた写真集に残る水の国といった印象だな。そして、氏のプライベートな事柄をいろいろとお聞きする。素晴らしい知性と好奇心、独立独歩の人だ。この人だから、わたしの「マン・レイ展のエフェメラ」に対する思いに共感してくれたのだろうな。ありがたい出会いだ。。四時前に二人で再度、PHOTO GALERY 191を訪ね、パパと世間話を少々。ディヴィと別れた後、ジュンク堂で新刊書をチェックして帰宅。夜はもちろん「マン・レイ展のエフェメラ」の修正作業。