獺祭書房

昼前に雨が上がり日が差してきたので、ソワソワ。自転車で林画伯がブログで紹介されている市内の古本屋を回る。---閉じこもって本作りばかりしていると、おかしくなってしまうのよね。今日は北西方向。丸太町から千本通りを上がって妙文堂書店、あっぷる書店と始める。西陣に入ってKARAIMO BOOKS、上御霊前通りを東に走り烏丸通りに出て萩書房、同志社大学から室町通りに戻って獺祭書房。御所を抜け寺町通りを下って三月書房、終着をアスタルテ書房とした。結局、買うべき本と出会う事にならなかったが、獺祭書房は、要チェックとなった。京都の詩人達に関する書籍、どこかに、ごっそりと潜んでいる、そんな夢はかなえられないかな。

 イノダ・コーヒでアラビアの真珠を頂きながら、中野嘉一の「前衛詩運動史の研究--モダニズム詩の系譜」を読み進む(鉛筆で沢山の下線と丸印を付けた)。いよいよ最後あたりの頁で瀧口修造の「妖精の距離」に言及の部分。画家阿部芳文との回想で、モダンな写真館の阿部の住まいを訪ねたり、彼は「マン・レイの技術を称賛し、イメージをモンタージュの素材に使うといった」とある(411頁)あたり。この本から沢山の知識を与えられ、わたしのシュルレアリスム観の幼さに気付き、やっと俯瞰する視点を持つ事が可能になったと思う(感謝)。その後、KYOTO GALLERY(メディアジョイITビル9階)に上がり森川潔写真展「another day in paris --巴里回想」のプラチナ・プリントを拝見。パリはエッフェル塔と光だな。帰宅すると「マン・レイ展のエフェメラ」への注文メールが入っていた(有り難い)。