前衛誌のインターネット

日本経済新聞の朝刊裏面右上の文化蘭に「前衛誌のインターネット」と題する連載が始まっている。初日が3月30日でトリスタン・ツァラ編の「ダダ」(1920年)だったので驚いた。執筆された西野嘉章氏は東京大学総合博物館教授で、解説文の中で「出版物は、郵便を介して、欧州の主要都市から、北のコペンハーゲン、南のリスボン、東のペテルスブルグ、バルカン半島ザグレブブカレストベオグラードまで、さらには海を越えてニューヨーク、南米のブエノスアイレス、極東の東京まで送り届けられた」とあって、わたしの関心領域とドンピシャなのでうなった。銀紙書房の仕事としてこれを、やりたいと思っているのよね。2回目がフランシス・ピカビア編の「391」、そして、今朝の3回目はテオ・ファン・トースブルグ編の「メカノ」(復刻版を書店で手にしていたけど、求めなかったな)。ドイツでドースブルグと知り合った村山知義も、帰国後「郵便を介して交信を続けている」と紹介している。---早く「マン・レイ展のエフェメラ」をパリとロンドンに送らねばならないのだが、遅れてしまい焦っている。新聞の連載は後、7回続くようなので、「ニューヨーク・ダダ」なんてのも取り上げられるのかな?

 帰宅すると、インターネットで注文していた「日本詩壇」(昭和25年3月号)が届いていた。パラパラと巻末の「詩壇時報」を観ていたら、西脇順三郎瀧口修造山中散生などの住所録が掲載されていた。瀧口さんの高円寺、山中さんの音羽町など興味深い情報を得ることとなった。有り難い。

西野嘉章(にしの よしあき、1952年1月 - )は、わたしと同年同月のお生まれ、詳しくはウィキペディアを参照http://ja.wikipedia.org/wiki/西野嘉章