「古書往来」 (みずのわ出版、本体2800円)



法事で妙心寺へ、仏殿を左に観て塔頭へ。曇り空に心地よい風、庭には幾つかのお花が咲いている、抹茶をいただき、世間話を少々。お墓の掃除をしたあと、本堂でお努め。形の良い灯籠の後方で若い緑と深い緑が、気分を落ち着かせる。故人の人徳を偲び、これまでの月日を思う。順繰りに続けられる事柄だな。ほっこりと家族で昼食。

 午後、フリーとなって自転車で出掛け、財布に現金を入れて気になっていた詩集を購入したいと思い水明洞を訪ねるも、ガラスケースの定位置から消えている。ご主人に尋ねると「東京の市に出してしまった。昨日の市だった。落ちなければ戻ってくるけど、無理だろうな」気落ちしたが星野画廊へ寄り、気になっている戦前京都の詩人の話題を少々。府立図書館で必要な調べ物とコピーをした後、三月書房へ移動し高橋輝次氏の新刊を捜すも見付からず。ジュンク堂まで下がって買い求める。5月25日初版第一刷発行の「古書往来」(みずのわ出版、本体2800円)、創元社のサイトで拝読してきたが、さらにパワー・アップして、期待できる本だ。
http://www.mizunowa.com/book/book-shousai/kosho.html 
精算を済ませると6時には間がある、丁度、富小路四条なので徳正寺によって辻潤の「遺墨書画会」を拝見する。明日夜の「尺八の夕べ」を予約しているが、ゆっくり拝見したかった訳。大月健氏と話しを少々。帰宅して銀紙書房本の作業を再開するつもりだったが、堀川通り辺りで雨足が強くなる。自転車で鞄に書物となると、対応が出来ない。東の空は明るいのだが、雷鳴が何度も、雨足はさらに強くなる。結局、大宮仏光寺で雨宿り。1時間あまりロスする結果となって、家人に叱られ、銀紙書房の仕事も中断。---背固糊の揮発がきつくて平日夜に作業が出来ないのよね。自室と居間が続いている、まいってしまう。