オリジナル手製本 リエノ


http://machiyakosyohannoki.blog114.fc2.com/
11-12日と上京するので切符を手配しにJR二条駅へ。それから堀川通りの東側(一条戻り橋辺りは、水辺の小公園として整備されている)を寺之内まで上がって、本日12時開店の「町家古本はんのき」をのぞく。若い店主3人が始めた町屋再生プラン、どんな店になっていくのだろうかと写真をパチリ。
 それから烏丸通りまで走って左に曲がったところで、手製本が素敵に並べられたショップに気がつき、自転車を止める。店内に入って手に取るとオリジナル・デザイン(50-60年代テイストかな)による装丁で、選ばれた本文用紙に、ライン罫線かドットが控えめに刷られていて(無地もある)、万年筆で書きたい気分になる美しいノートだと判る。店の女性にお話をお聞きすると、「印刷の仕事を始めたとき、大量に印刷して安く早くという流れに逆らうことに決めました」と云う。「判るよね」この気持ち。銀紙書房社主は、上製本を50冊なんて荒行にトライできない---体力なくなったからね---羨ましいかぎりだ。美術系の学校を出られた女性から、卒業制作でマン・レイの唇を立体にする作品を作られたと聞いた。これは嬉しかった。出会いだね。上製本仕上げのノートは140頁で1500円。種類が多いからお気に入りを捜ねば。


手製本オリジナルノート&ステーショナリー lleno リエノ
京都市上京区烏丸通寺ノ内上ル相国寺門前町647
電話075-451-5403
http://lleno.jp/

 さらに、烏丸通りを紫明まで上がり至成堂書店で最近N.R.F.から出たマン・レイとエリュアールの詩画集「自由な手」(ポケット版)を尋ねるが。取り扱いをしていないとの事で残念。しばらく美術洋書を物色。その後、三条まで下がって、京都文化博物館で開催中の「白樺派の愛した美術」展を鑑賞。これは見応えがあって良い展示だった。ビアズリーやブレークって書物とぴったしだね。セザンヌの油彩「風景」「曲がった木」、リトグラフの「水浴者たち」も良いね。今日はリュベンス(原画)のカラーエッチングが綺麗に感じられたし、日本人の画家では、南薫造の「春」が色彩的に好印象だった。それに九里四郎の「秋景」なんてリヒターの写真。梅原龍三郎の「自画像」には笑ってしまった。でも、絵画としては岸田劉生の「初夏の小路」か---自転車で暑かったからね、いや、高村光太郎のプロンズ「手」の迫力がまさるか---自分の一点を捜すのは愉しい。そして、本好き、資料好きには堪えられない展示品の数々。白樺派の活動を跡づける目録類にはまいりました。


チケット・ショップから直ぐに帰るつもりで外出したので、Tシャツ、短パン、下駄履き姿が、ちと、恥ずかしかった。