まいりました---書肆ユリイカの本


書肆ユリイカの本 田中栞著 21.3×15.5cm 246+24頁 青土社 2009年9月10日 第1刷印刷 9月15日 第1刷発行 定価 本体2400円(税別)

田中栞さんの「書肆ユリイカの本」を読んで、焦っています。銀紙書房近刊予定の戦前京都の詩人達でやろうとした、書物へのアプローチが具体的、徹底的に田中さんの手で行われている。国会図書館でも神奈川近代文学館でも書物の移動状況がつぶさに考査され、なるほどと思った。わたしも、このところ幾冊もの戦前本をマイクロフィルムから確認したが原書閲覧もしなくてはと、思い始めている。わたしでは、ここまではやれないだろうな。書物研究家なればこそだ。古書店とのつきあいも、そのとおりと納得する、しかし、実践するのは難しい、もちろん資金が第一だが、住宅事情が許さないのがわたしの場合の本音。入手した書物への愛情は、購入した時間と場所の記憶、自分の肉体とつながっているので、手放す事が出来ないのである。これでは、本は増えるばかりで、部屋で身動き出来ない。床が抜けるのではと、心配ばかりの日々である。書物の構造、各部の名称などを勉強して、とりあげる予定の書物にアプローチしよう。