ボストン美術館展




気になっていたボストン美術館展へやっと出かけた。日曜日なので混むだろうと覚悟し開館前の8時40分に京都市美術館に到着。第一陣として会場に入った。今日はクロード・モネが素晴らしい。これまではあまりピンとこなかったのだが、色彩を無限に変化させる光の表情に心打たれた。休憩スペースから進んで会場の扉を最初の私のために開いてくれた為、正面で「ルーアン大聖堂の正面とアルバーヌ塔(夜明け)」が光に包まれている。モネの光は印刷再現では伝わらない、油彩のマチュエールに絡みついて光る感じだな。「アルジャントゥイユの雪」も実際に立っているような感覚に包まれ、ボタン雪が頭に降りかかり口に入ってくるようだ。しばらくして、観客で会場がいっぱいになると光も消えていった、つかのまだが、モネの魅力にまいった。今回の展示は小規模とも思うが、モネの11点は出色、大満足した。その他の展示品ではマン・レイも勉強したであろう「手が小道具」となっているアンソニー・ヴァン・ダイクの2点、現代美術を連想させるマネの「ヴィクトリーヌ・ムーラン」の肖像に興味を持った。
 その後、隣の府立図書館で必要な資料コピーを済ませ、枡富で蕎麦を食す。風があるものの暑い午後、自転車でのウロウロは危険なのでおとなしく帰宅、中断気味となっている「戦前京都の詩人たち」の原稿にとりかかる。