展覧会のエフェメラ(10)

名古屋へ帰省した折に廣小路通りの丸栄百貨店向かい側のビルで現代美術を見たのは30代に入っていただろうか。ニューサカエビル七階の奥まった画廊だったと記憶する、このギャラリー・セキで話をした若い担当者(小椋浩二)と気が合って何度か訪ねた。彼はやがて独立しコオジ・オグラギャラリーを伏見に開設、帰省する度に名古屋駅からの地下鉄を伏見で降り、いろいろと世間話を交わした。荒川修作のピカ一の油彩(後に名古屋市美術館コレクション)と遭遇したのもコオジ・オグラギャラリーだった。ここで示す案内状はギャラリー・セキ時代のもので版画とマルテイプルを展示した「ヨーゼフ・ボイス展」会期は1984.10.1-18。裏面に緑色のゴム印で「Document Joseph Beuys TOKYO VIDEO 60min」と押されている。

15×10.5cm GALLERY SEKI