草間彌生展 at 国立国際美術館


国立国際美術館 草間彌生展 2012.1.7-4.8


チューリップに愛をこめて、永遠に祈る(撮影可能な部屋)
16日のレセプションには仕事が入って出席出来なかった草間彌生展(国立国際美術館1月7日〜4月8日)へ行った。若い女性を中心に多くの観客がつめかけている(おかけんたのギャラリー・トークと重なった為だろうか)。長く現代美術の先頭を走りアメリカでも活躍しジョセフ・コーネルとも交流のあった草間のキャラクターは、マスコミ受けするのか、80歳をすぎた女性作家の天性の明るさのような作風が時代の風潮に合うのか、人気は高いようだ。今展は「永遠の永遠の永遠」と題し、新作を中心とした展示。会場数カ所で写真撮影も可能(フラッシュ、三脚使用は不可)な、作品とのふれあいを楽しめる展示となっている。彼女の初期作品からある程度接している眼には、幻覚や幻聴を描きとめ「統合失調症」と共生した平面作品やソフトスカルプチャーなどから離れた、新作の明るいピンクに楽しみを感じる訳。展示会場では子宮に導かれたような鏡の部屋である「魂の灯」の体験(30秒)が特に感動的だった。

大いなる巨大な南瓜 B2Fに展示(撮影可) 右下のサイン部分を撮る人も多い

新作ポートレートNo.100「青春を前にした我が自画像」(2011年)の両眼から反射した光が床に四つのマルを映す(ピンスポットが2つだから)ので、思わず近付いて見た。この展覧会はテーマ・パーク風だと思う。撮影可能スペースを出ると、正面に「撮影禁止/Do not take photo」のプレート、導入部の撮影可能の表示にすごいと思ったけど、全部ではなかった、オリジナル不在の看板風スペースの3箇所。記念写真は楽しいのだけど、わたしの場合、草間の個性が強すぎて個々の作品には入り込めなかった。売店で求めた絵葉書は、精子が蠢くNo.065「月の夜の河」の一枚。コーネルに寄り添う草間のポートレイトが眼に残る。国立国際美術館コレクションを展示するB2Fには、草間作品が3点、特に「銀色の希死」(1976)の男性器風ソフトスカルプチャーに懐かしさを感じた---この強迫性に草間の原動力を思うから。なお、出品目録に「展覧会の感想をブログ、ツイッターでぜひご紹介ください」とあった。参加型の展覧会、観客とコラボする展覧会が益々増えるだろうな。年齢を重ねると性がなくなるから「無害の草間」は良いことなんだろうか---

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 美術館を出ると雨足が強くなっていた。夕方、若い友人が還暦祝いの小宴を催してくれるので移動、料理の美味しい店だった。感謝を込めて写真をアップしておきたい。この店のお造り盛り合わせは絶品、続いての焼物の盛り合わせにも、幸せを感じる。吟醸をいくつか頂き、リクエストにタラ白子醤油焼き、なると金時の天ぷら、れんこんまんじゅう湯葉あんかけなどをたのむ。幸せな一時だった。 

乾杯のスパークリングは泡立ちと豊かな果実味が申し分ない大分の安心院

本日のお造りには「ひっさげ」など 美味いです。

サザエのうにのせ焼き

佐賀牛のステーキ(本わさびとデンマークの海塩で)

しめは かにと生姜の土鍋ごはん これも美味い。