桜の見頃は四日後(?)


高瀬川桜まつり 舟あそび
お花見に家人と連れだって外出するも肌寒く、阪急電車を四条で降り高瀬川に上がったところ七分咲きといった様子。桜は散り際が魅力だから、ちょっと早いと思うものの休日でないと動けないサラリーマンの身には致し方ない。川沿いに歩いていくと元・立誠小学校を会場に「高瀬川桜まつり」が開かれている。グランドには女みこしが繰り出し、玄関では和太鼓の演奏が始まっている。一帯は桜を背景に観光客がカメラと携帯を使って記念写真の競演で賑やか、揃いのはっぴを着たNさんと顔を合わすと「舟あそびをしてますよ」と教えてくれたので、ブラブラと三条側に歩く。子ども達を乗せて押し上げているけど、裏方は大変だ。

一保堂茶補 喫茶室嘉木 テーブルの上には時計が置かれている。

中路規夫と「Crystal」シリーズ
寺町を二条まで上がり、家人と一保堂茶補の喫茶室嘉木で薄茶(明昔)と玉露(麟鳳)を頂いた。ここでは店員が丁寧に淹れ方を教えてくれる(ブログでも紹介している)。茶葉は大さじ山盛り2杯で温度を約60度(四つの茶碗に移し替える事で温度を下げる)にして急須に注ぎ、80秒蒸らしてから、最後の一滴までしぼり切って茶碗に注ぐ。2煎目、3煎目は直ぐに注ぐ。生菓子と共にいただいてほっこりした。40年程前、桂にあった堀井画廊のご主人が煎れてくれた玉露には、及ばないけど(自然な動作でお湯を茶碗に移し替えていたのが思い出される)、日本茶好きなので、家でも余裕をもって味わいたいと思った。
 その後、熊野神社近くのギャラリー恵風で開かれている「風〜明日への軌跡」展を観覧する。1階の出品作家は呉本俊松、崔石鎬、三澤浩二。2階は安東菜々、坪田政彦、中路規夫という著名な6作家による開廊10周年記念展。旧知の中路氏がいらっしゃったので写真をパチリ。澄んだビル・エバンスのジャズ・ピアノから光を扱う「Crystal」のシリーズに移られて、どれぐらいの月日が経つのだろうか、インクジェットプリントに載せられた鉛筆ドローイングの痕跡が、光の側に回り込んで、絶妙な調子を作り出している。作家の精神性によるものだろうなと感心した。

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 さて、お花見の方だが、街中に桜の花吹雪とはならなくて、歩くわたしもつまらない。京都国立近代美術館では村山知義の「すべての僕が沸騰する」が始まっているが、これは次回に拝見するとして、二階を画廊に改装された博報堂を覗き、青蓮院から知恩院円山公園と歩くも桜は今ひとつ。しだれ桜の回りではブルー・シートが敷き詰められ宴会が始まっている。こちらは、足早に祇園から鴨川と戻り、再び高瀬川桜まつりの会場辺りに行くと、篝火が焚かれて夜の部となる案配。ギャラリーマロニエの吉田佐和子展を拝見して帰宅した。

京都国立近代美術館と琵琶湖疎水

円山公園 枝垂れ桜

鴨川沿いの桜もこれから

高瀬川桜まつり 元・立誠小学校