名古屋の画家


ビール(小瓶)をお願いする。ナッツが付いて530円。
名古屋の友人が上洛したので、夕方、イノダコーヒ本店で待ち合わせた。魅力的な女性写真で頭角を現した写真家は、クレヨン画家となって現れた。彼が取りだしたスクラップブックを拝見すると、桜の樹液が流れる圧倒的な存在感で驚いた。手触りと油の匂いで、独自のオブジェと化した作品。昨年末のギャラリー・マロニエで発表した写真の仕事が、こうした絵画を内在して存在したのだと、改めて知った。頁を捲ると手に油が付着して、視る側もある種の参加を迫る不思議な仕事。彼にとっては写真も絵画も分け隔て無く、自らを解放する自然な好意であるのだろうね。その後、コシノジュンコの店で一杯やって新幹線に間に合うよう別れた。わたしから刺激を受けたと彼は言ってくれたけど、わたしの方も「君の仕事に勇気付けられた」と報告したい。自由への意志の強さを持つ人と、凡人との違いだね。


名古屋の画家。封筒から『マン・レイの京都2012年』を取り出す。

ガーデン席の噴水を撮ってみた。