『映像試論100』第1号


阪急電車京都線 烏丸駅
注文していた冊子が朝一にメール便で届いたので、そのまま通勤のお供で読み始めた。松岡佳世寄稿による「写真と版画---マン・レイクリシェ・ヴェールから---」が載った『映像試論100』(Port Gallery T、2013年6月1日発行、定価525円)。若い書き手がマン・レイについての「論」を進めてくれるのは嬉しい。さまざまなアプローチから斬新な視点が導きだされ、やがて集約されていくだろう。松岡の「版画と写真とを往復する手法」と云う指摘には、写真にまつわる「オリジナルと複製」の本質的な議論の糸口が捉えられている。彼女のこれからの仕事に期待したい。
 今号ではツアイト・フォトサロンの石原悦郎氏へのインタビューも掲載されていたので、楽しく読んだ。氏の悦楽話は面白い、あやかりたいといつも思う、良い時代だったよね。この冊子には、やがて100名の執筆者が参加するだろう。秋には第2号が計画されていると聞いた、楽しみである。

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