高橋章写真集『断層』


バッチと名古屋駅前(1969.11.13) at ギャラリーマロニエ

高橋章写真集『断層』20.9×15.1cm  1974年1月10日 491刊
このブログで東京都写真美術館で開催された『日本写真の1968』展にふれた時、写真史家で同美術館の学芸員でもある金子隆一さんの「この時期、筆者は<写真を撮る立場>ではなく、<写真を撮らずに写真と関わる立場>を模索していたという点であろう。」というカタログからの引用をさせていただいた。写真と関わる事、生涯にわたって続けてしまったのは、何によったのかと思う。わたしの場合を振り返れば、高校生写真の金字塔となった高橋章の写真討論の場となった「全日合宿」に遭遇した事にあるだろう、後に491から刊行された写真集は『断層』と名付けられ「現代高校生の記録」と追記されている。中部学生写真連盟高校の部に参加した友人のS君と自分達の学友にカメラを向け、沢山の写真を撮った。文化祭で展示された『団結』の意志を示した友人の写真は、すぐに学校側に押収されてしまったが、強烈な印象を残す写真パネルだった(わたしのは情緒的過ぎたと思う)。S君の写真は力があふれていた、今も、そのように思う。

 ギャラリーマロニエでの作品展示は、22日(日)迄となりました。