『高松次郎』展 at 国立国際美術館


国立国際美術館

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午後から、国立国際美術館で開催される『高松次郎 制作の軌跡』展のレセプションに出席した。高松を知ったのは名古屋時代の1971年4月で18歳だった。桜画廊で便箋『遠近法』(出品87)を買い、一緒に訪問したガールフレンドに手紙を書いたりした記憶につながっている。画廊で「遠近法」のシリーズを拝見したように思う。京都に移ってからも『この七つの文字』(出品159)や『レコード盤宇宙論』(出品241)などを入手して愉しんできたので、今回、国立国際の会場をまわりながら、懐かしい感覚がつきまとい、しっかり作品を観れなかった。しかし、1960年代の『点』から最晩年の『形』シリーズまで、「制作の軌跡」を通観すると、「言葉とものの関係」には構造的なアプローチが必要だと理解できた。本展には試作的なドローイングや記録写真も多く展示されているので、生きた作家の日々を垣間見るようで興味深い。わたし自身がこれからも続けていきたい表現の「言葉とものの関係」に沢山のヒントを見付けた展示だった。
 レセプションでは、活躍されている多くの美術家や画廊関係者と再会した。尚、展覧会は7月5日まで開催される。