『橄欖』第3号


瀧口修造研究会会報『橄欖』 第3号 22.5×15.1cm 136頁 限定400部 2015.7.1発行

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土渕信彦氏と尾山景子さんの尽力で、瀧口修造研究会の会報『橄欖』第3号が3年ぶりに発行された。表紙の色が黒、白と続き、今号はオリーブを連想させる深緑となった。用紙の選択も申し分なく、愛すべきオマージュのような会報となっている。瀧口氏を偲ぶ「橄欖忌」に合わせての7月1日発行。多才な書き手の仕事を拝読しながら、それぞれの内にある瀧口氏への敬愛の念を感じる紙面だと思った。
 わたしも「まだ見ぬ二冊」と題した幻の刊本などについての愚稿を掲載いただいた。関係者の方々の力添えに記して感謝の意を表したい。

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[目次]から
● 霧山深(夜の旅行者──”シュルレアリスム”のテキストを読む?)、島敦彦(下村淑子さんのこと──関西の瀧口修造展)、矢野進(追悼 鈴木陽さん)
● 高島夏代(木の影の下)、三谷風子(しゅるれありすむ)、大菅千鶴(返却日)、尾山景子(すれ違うことなく、すれ違う─『妖精の距離』の中から詩「影の通路」を読む─)、山口馨(オマージュ瀧口修造「物たち」へ)、宮井徹(転写─夢の髪がふさふさと垂れるのに対して君は君の眼を疑わない。『夢の王族』)、たがゆうこ(タキグチシュウゾウノ雲)
● 野海青児(瀧口修造家の十村由緒と龍江寺創建の事──郷里・寒江庄の陸水学的ポエジー)、伊勢功治(瀧口修造 写真との邂逅)、石原輝雄(まだ見ぬ二冊)、清家克久(戦時下の瀧口修造──詩と評論を巡っての考察)、土渕信彦(瀧口修造の「オブジェの店」)、荻野恭一(写真アルバム──瀧口修造の少年時代(調査報告))
● 瀧口修造研究会の活動記録、編集後記

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