朝鮮毛綴織 at 無名舎



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雨降りの午後、新町六角下ルの吉田孝次郎氏宅にお邪魔して、氏のコレクションである朝鮮毛綴織の優品を拝見させていただいた。これは、渡来工藝品を紹介する吉田塾2015の第三回のもよおし。わたしは2013年5月に京都芸術センターで「朝鮮王朝の美<毛綴織>展」に遭遇して、魅力にやられてしまっているので、今日の勉強会を楽しみにしていた訳。 

まずは、モノを見なくては---(1階)


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続いて2階へ



吉田氏の話は情熱的で、長年にわたる研究の成果を惜しげなく与えてくださった。名古屋人には都人のような教養はないけれど、「美しいモノを感じ取る眼力(めじから)は有ります」(マン・レイ一筋だからね)と、応援したい気持ちになった。朝鮮毛綴織の素材は野生のヤギか羊と推測されるらしいが、断定にはいたらず、朝鮮で制作したとする資料もなく、「謎」に包まれたままなので、学問の世界では認められていないとの事。文献での裏付けは、たよりにならないが、モノとの対話を許された機会に、心で見つめ、実際の手触りを感じて、織り分け、絵分け技法に心躍る。この魅力にやられるのは、画家の心を持った人間だけなんだろうな。



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京都生活工藝館 無名舎

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予定された二時間(14:00-16:00)はあっという間に過ぎて、いつまでも会場に留まりたい気持ちになった。雨で濡れた新町通りは美しい。