5月8日(日)まで--


高橋貴絵写真事務所

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恒例となった「京都国際写真祭」KG 及び KG+ などで京都市内をブラブラしております。今年のテーマは「いのちの環」。強力なスポンサー陣や名刹とのネットワークによって興味深い写真が多く展示されている。街中に赤色と黄色ののぼりが掛けられ、若い人達が地図片手に巡る。わたしとしては、展示作品もさることながら、彼女や彼たちの服装やカメラ、表情などを楽しむのが目的でもあります。もっとも、資金の関係から有料展示をさけての鑑賞。4月29日--清課堂ギャラリー「間会」、4月30日--ozasahayashi Kyoto「DAYSCAPES」「ひとつになる世界」、THE TERMINAL KYOTO「室礼〜Offerings〜II」、5月1日--京都市美術館別館「コンデナスト社のファッション写真でみる100年」、ギャラリー16「憧景--青の履歴」、5月4日--MATSUO MEGUMI+VOICE GALLERY「Thinkings」、アンテナ・メディア「ニュー・ジャパン・フォト・エキシビジョン」、5月5日--ギャラリーアーティストロング「Under The Rain of Paint」、便利堂コロタイプギャラリー「真夏の死」、Division「Four Shades of Gray」、白亜荘「Out of Sight」などを回った。その中で、楽しかった二つの会場を紹介しておきたい。

 日本のリー・ミラーである高橋貴絵さんの「エロス」(5月8日まで)。会場は二条城の南側にある京町屋。毎年参加されている彼女の展示を、今年も興味深く拝見。プリント・サイズが大きくなって迫力満点。エロスは繋がりと間、身体のいたるところに「エロス」が露出している。8日にはイベントも予定されており楽しみ。

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 もうひとつの、お薦め写真展はギャラリーメインでの須田一政『人間の記憶』(5月8日まで)。こちらは「KG+」を冠していないが、会場の雰囲気は最高で展示構成にも力が入っている。雑誌や写真集で観ていた須田の仕事、今展はニコンサロンで20年前に発表されたオリジナルプリントを拝見できる機会であり貴重、「写真をしていた青春を思い出し」影響を受けた。須田さんは案内状に「今回初めて私の作品を知る若い世代に、ある時代の断片を手渡しできることを嬉しく思っている」と書いている。「京都国際写真展」の若い人達の仕事と比較してはいけないが、銀塩写真は魅力的であると思った。尚、この展示には入場料300円が必要。でも、値打ちがありますよ。

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