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本日、掲載された夜野悠氏による「ときの忘れもの」でのエッセイ『書斎の漂流物』第三回は「路上の幻視者アッジェ-手焼きのオリジナルプリント」。「若き日のアッジェの写真を見ると、体格もがっしりしていて、エネルギッシュな印象を受ける」といったアッジェの紹介や時代背景、写真を触媒とする哲学への視点などが、具体的な「手焼きプリント」の魅力につながって、読みながら、いろいろな事柄に興味を覚えた。「アッジェ自身による撮影場所のメモ」や、グーグルで示された21世紀のバイユール通りの画像など、ブログならではのアプローチである。コレクションの一枚から夜野氏の漂流が拡がって、筆力あふれる知性の人だと改めて思った。その夜野氏と午後、ヘリングでばったり、氏は朝日新聞社によるブレッソンの写真展『決定的瞬間・その後』のカタログを確保されていた。アッジェとブレッソン、どっちも、すごい---
大島洋『アジェのパリ』みすず書房 1998.8.刊 at ヘリング