「本当の話」なんだって


True Stories by Paul Auster
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昨日は昼から冷雨。ぼんやりと明るい半地下の部屋でポール・オースターの自伝的エッセイ『トゥルー・ストリーズ』(柴田元幸訳、新潮社、2004年刊、本体2,000円)を読んだ。驚異的な偶然が入り組むエピソードに満ちた本書は、ブルトンの『ナジャ』の前半部分を想起させる。実名で知りたい事柄がイニシャルで綴られるのには、小骨が喉に刺さったままの違和感となって困るのだけど、劇的な様子は、わたしのように日本で静かな日々をおくる人間には、不釣り合いだと思いたい。---人生を狂わせる深淵が、日常のそこいらに口を開いているからね。ニュー・ヨークの古書店エクス・リブリスが舞台となるページまで読み進めてはいないけど、面白い。本は頁を進むと終わってしまうので、ゆっくり、ゆっくり読んでいる。
 夕方、友人と合流して烏丸三条東入の「こしの」で写真集にまつわるバカ話。--- 東松の『日本』持ってる? 持ってる、持ってる。僕は3冊、あちゃー、僕は2冊。『プロボーグ』持ってる?  持ってる、持ってる。揃いだったら幾らするかしら、2号の帯付き、ある、ある。あちゃー、僕のは帯なしだ。--- 写真集オタクが四人揃って、冊数自慢。バカじゃないかしら。

「洛旬万菜・こしの」