マルセル 貴方は誰れなの?

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マルセル・デュシャンとは何か』18.7x12.7cm 304頁 河出書房新社 2018.10.30発行 2,500円+税

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デュシャンを知り、デュシャンを考える 最適な書が平芳幸浩さんの情熱で刊行された。関心領域のキーワードから自由に入り込める間口の広さと、入ってしまったら出してもらえない魅力満載の書。ややこしげなデュシャンではなく、人間の物語、生きた美術業界、文明の問題として読める。超特急で執筆(4ヶ月で15万字)された様子だが、東博での『デュシャンと日本美術』開催のタイミングと相まって、会場に行く前に読むか、行ったあとに読むか、--- どちらにしても、手にとって、すぐ読み始めなくては。デュシャンは面白い、そして、怖い。「コレクターと遺言執行人」のところから読み始めた。

 

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読売新聞10月25日(木) 朝刊 21面

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その平芳さんが、新聞で東博の『マルセル・デュシャンと日本美術』展に言及されている。---「第1部が「パッケージ」として完結しているので、デュシャンと日本美術をつなぐ「と」にどのような意味を持たせるか、学芸員は苦労したことだろう」と書いておられる。第1部とあるのは、フィラデルフィア美術館の企画といった意味になるかな。