ルーヴルの顔/ルーヴル美術館展 at 大阪市立美術館

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火曜日に続いて、今日は大阪に出掛けルーヴル美術館の傑作肖像芸術を拝見した(展示は来年1月14日迄)。備忘録は以下、1-棺に由来するマスク(紀元前1391-1353):唇のバランスから、38-5歳のフランス国王ルイ14世(1643頃):彫刻による眼表現のため、47-ナポレオン1世デスマスク(1833):歴史の偉大さ、57-十字架のもとにひざまずくアンリ3世(1585頃)、66-クレオパトラ2世、またはクレオパトラ3世の肖像(前2世紀後半):血の濃さと38番の彫刻との兼ね合いから、82-赤い縁なし帽をかぶった若い男性の肖像)(1480-1490頃):西洋絵画伝統への敬意、108-性格表現の頭像(1771-1783):名古屋の写真家じゃありませんか、112-秋(1573):マン・レイアルチンボルドを思い出してしまった。 

 建物周囲の環境は整備されてきたが、展示環境については古い施設なので照明が良くなく、大画面を見上げた場合、油彩上部の反射が気になってしまった(角度と色温度のどちらもが不適切)。ただし、劇的となるので彫刻などの立体には良いのかもしれない。今回はヴェロネーゼの『美しきナーニ』(1560頃)を期待して出掛けたのだが、頭部と肢体とのバランス、スタイルが平面的で良くありませんな。総じてこうした有名美術館からの招来品で構成した名品展は、期待はずれとなります。「記憶のための肖像」の分野は葬礼美術の世界と解説にあり、いろいろな別れを念頭に会場を歩くこととなった。合掌

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『美しきナーニ』(左)と『秋』 絵葉書より引用