松本侑子著『罪深い姫のおとぎ話』

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松本侑子著『罪深い姫のおとぎ話』角川書店1996年刊

 

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クーリエ仕事の合間に、銀紙書房の次回本用読書。「眠り姫」のキーワードを解読しているのだけど、予測どおりの本もあれば、変化球も。本書は予測の範疇でありながら著者の筆力に、グイグイ引き込まれて頁を進めてしまった。「グリム、アンデルセン童話を批評しつつパロディ化した小説集」だそうで「残酷だったり性的だったりする設定は、原点のまま」とあって、時代背景を考慮しながらの、面白い読書となった。「目次」から取り上げた昔話のパロディ化を推測していただくだけでも、興味惹かれると思うので、転記しておきたい→ 「眠り姫が性に目覚めるとき」「白雪姫の魔女裁判」「おませで可愛い赤ずきん」「シンデレラと大足の姉たち」「青ひげの失楽園」「男の国へいって死んだ人魚姫」「マッチ売りの少女娼婦」。