東華菜館(市バスからパチリ)
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新しい御代「令和」元年となった。宮殿で「剣璽等承継の儀」が執り行われている午前10時にみやこめっせの古書市に参加しているのは、不謹慎な国民であるのだが、長く探していた鳥居昌三さんのエッセイ「「FACILE」の横顔」が載った紫水晶の第10号(プレス・ビブリオマーヌ、1963年2月)をY書店で見つけて嬉しくなった。昔、鳥居さんからコピーは頂いていたのだが、限定130部の薄冊、現物は架蔵にいたってなかった。一枚漉耳付和紙に別刷写真が貼り付けてある。山中散生宅で「FACILE」を拝見した折の臨場感あふれるエッセイ。13年の後、鳥居さんと同じように山中宅でシュルレアリスム関連書を手にした経験のあるわたしは、この紫水晶誌が欲しかった、ゆっくりと先輩の後を歩いている感覚。あまりに嬉しいものだから、古書ヘリングによってビールをいっぱい、美味しゅうございました。
杉本家住宅