ちくさ正文館

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図書館で借りた本

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先日、四条通りのドトールコーヒーで古田一晴さんへのインタビュー本『名古屋とちくさ正文館』(論創社 2013)を読んだ。千種駅前の同店へ行くようになったのは20歳頃からだと思う、山本悍右さんの書棚にちくさ正文館の書皮を巻いた本が並んでいて、一冊頂戴したのが、強く同店を意識させたように思う。今池から近いので通学途中に寄っていればよかったと残念な気持ち。拙著『マン・レイになってしまった人』(銀紙書房)を刊行した1983年8月に直接古田さんにお願いして、取り扱ってもらったのを思い出す。古田さんの「浅川マキ・オリジナルレコード・ジャケット展」も良かったな。名古屋モダニズムが現代に続くランドマークの書店、中野嘉一の「前衛詩運動史の研究」や馬場信彦の『周縁のモダニズム』なども、この店で求めたのだった。

 

 最近は本を買わないシニアの生活。インタビューで触れられている「図書館の問題」についての「利用者であって、読者層ではない」指摘など同感である。当方、断捨離の毎日、借りた本での読書は身につかない実感、しかし、家族に疎まれる「本」の末路に我が身を照らして耐えられないのよね。許してもらえないだろうか。

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本の頁を閉じ、珈琲を飲み、ぼんやり道行く人を見ているのが、好きなんだ。