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終日パソコンに向かうデスクの壁面に、版画『アンナ』を掛けている。これは1975年の夏に初めて買ったマン・レイ作品で、野村良平さんのアテネ画廊で求めたもの。45年間毎日、部屋のどこかに掛けてきた。初心忘れず、マン・レイに惹かれた無垢な自分に立ち戻れるのです(本当かしら)。なので、そのころと同じように、丁寧にマン・レイを研究し、銀紙書房本としてまとめる日々を続けています。今も顔を上げアンナ・ド・ノエールの眼差しとぶつかり、ウフフ----。右は美術手帖を切り抜いた『贈り物』、左上は77店舗を紹介するパリ5・6区の古書店地図(部分、1982年印刷)、バーチャルの先に実在の書棚があると思いたい。地図からも38年経ってしまった。
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洋物もよろしいが、今はみほとけのご加護にすがりたい気持ち。次の頁をめくる頃にはコロナ禍も収束しているだろう。この「微かに開いた唇から歌声が聞こえてくるかのよう」な仏様は小川光三氏撮影による奈良秋篠寺の伎芸天立像(天平時代)、カレンダーは京都写真クラブの先輩から頂戴した(深謝)。