銀紙書房版 マン・レイ絵本 刊行のお知らせ

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"THE GIFT FROM JULIET MAN RAY" (左)  "IN THE STUDIO OF MAN RAY"(右)

Collaboration: Teruo Ishihara and Jan Svenungsson

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 かねてより銀紙書房通信で報告していました「マン・レイ絵本」二冊が仕上がりましたのでお知らせいたします。8月から3ヶ月、今回もいろいろありましたが、コロナ禍にもかかわらず、ベルリン在住のヤン・スヴェヌングソンの援護射撃を得て、皆様に喜んでいただけるような体裁の本となりました(社主談)。

 

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THE GIFT FROM JULIET MAN RAY  『ジュリエトの贈り物』 写真及びテキスト: 石原輝雄、テキスト及び手紙: ヤン・スヴェヌングソン(石原訳) 10.5☓14.8cm 72頁 限定28部刊(内、著者本3部含) 限定番号・サイン入り カラー図版28点 ボール紙表紙 コデックス装 書容設計・印刷・造本: 石原輝雄(パピヨンかがりによる手製本) 

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 1951年にハリウッドからパリに戻り、リュクサンブール公園近くの細い通りでスタジオを構えたマン・レイは、ジュリエット夫人と隠遁者のように暮らしながら、自由気ままに制作を続けた。1976年11月18日に亡くなった後、未亡人は夢想あふれる品物に満たされた空間を守り続け、多くの若者(?)を迎え、夫の仕事を世の中に広め残すことに努められた。
 わたしが新婚旅行でパリに出掛け、ジュリエットと知り合い、スタジオに招かれたのは1982年6月、その折のスナップ写真を絵本仕立ての本とした。
 
 本書では、旧稿「ジュリエットとの二日間」を加筆修正、豊富なカラー図版により臨場感バツグン。そして、スタジオで出会ったヤンの雑誌に発表(1990年)したテキストと編者に宛てた手紙(1998年)を訳出掲載。手にとって楽しく、新しい発見があるような絵本になっております。
 
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IN THE STUDIO OF MAN RAY 『マン・レイのスタジオで』 写真及びテキスト ヤン・スヴェヌングソン(石原訳) 10.5☓14.8cm 72頁 限定28部刊(内、著者本3部含) 限定番号・サイン入りモノクロ図版15点 ボール紙表紙  コデックス装 書容設計・印刷・造本: 石原輝雄(パピヨンかがりによる手製本) 

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  ヤンが自身のマン・レイ・コレクションを用いたインスタレーション展示『私のマン・レイ』をスウェーデンの美術館で開催したのを契機に、わたしたちの交流が再開した。そして、彼が来日した折、スタジオで撮った写真を記念に贈られた。マン・レイのスタジオをとらえた写真集は没後たくさん出版されているが、贈られた写真ほどの深みがあるものはないと思う。熟成の後、今般、氏の全面的な協力を得て「絵本」仕立てで紹介させていただくことにした。氏が寄せた二編のテキスト(2004年、2013年、初訳)を読むと、マン・レイとの出会いによって人生を実り大きくすることのできた、私たちの幸せに涙するのです。
 
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[ 配本 ]

 二冊の「絵本」にご興味がお有りの方には、実費負担にてお送りしたいと思いますので、わたしのメール、または、本ブログのコメント欄、あるいは、Messengerなどでご連絡ください。折返し詳細について説明させていただきます。

お礼申し上げます。(11月4日 21:30)

 本ブログで刊行をお知らせしたところ5日で、準備しました全冊が手許を離れることとなりました。本当にありがとうございます。皆様の温かいご支援のおかげです。