南仏紀行-20 サン・マロ

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終日、モン・サン・ミッシェルの岩山を上下したので足に疲れを感じる人もいるだろうし、ワインの酔いが残っているわたしの様な者も居るだろう。おぼろげな街灯に照らされた古い港町。(100頁)

 

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ホテル、ドゥ・フランス・エ・ドゥ・シャトー・ブリアンは、名前が示すとおりロマン主義文学の先駆者で作家であり政治家でもあったシャトー・ブリアンの生家であったところ。この旅行中、一番素敵なホテルである。(101頁)

 

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ホテルのフロントは百合が織りなす花模様の壁紙と海にまつわる数点の風景画。美しい百合が飾られた花盛と鸚哥、ピンクや白の色 が心地よい。(106頁)

 

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ツーリストの朝は忙しいが、大型の古い鍵が額装されているのに気付き、急いで説明を読んでみると「他の多くの町と同じく、先の大戦の間中、サン・マロには外出禁止令がひかれていた。町は強固な壁と城に囲まれていたので見張人や監視人は容易に、普 の生活や様々な行政のサービスを行うことが出来ました。占領者は鍵を掛けたり作り替えたりして扉を閉ざしたのですが。彼らが出ていった後、一九四四年になってわたしたちはやっと鍵を取り戻した」なるほど、そうか一本の鍵が物語るもの、こんな時、わたしは、この扉の鍵穴が何処にあるのか、今もあるのかと気に掛かる。(106頁)

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 ホテルからバスまでは距離がある。昨夜、足を捕られた現場を確認。注意を促す大きな標識があり、なんで引っ掛かったのか、わざわざその部分をまたいだのか判らない。(107頁)