南仏紀行-31 ニケーズ書店

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限られた時間で効率良く捜すのは難しい。偶然が作用する部分も多いだろう。それからセーヌ 通りを左に折れてサンジエルマン大通りへ。前述したホテル・マディソンの隣りにあるニケーズを覗く。この店はシュルレアリスム関係に強いと評判だったが代替わりをしてしまって、今は陽気な太めの青年が店番をしている。マン・レイについて尋ねるとベルフォンド版の『大人のアルファベット』を示す。本日、二冊目の登場だ。(146頁)

 

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この青年、二階の展示を観ていけと熱心に勧める、作家の案内状もくれるが、安物のアメリカン・ポップといった繪。彼が好きな物とわたしの好みは違う。ズレてしまうのはしかたがないことだ。(147頁)

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通りのプレートとミシュランの地図と合わせるが、すぐに判らなくなる。それで、ウロウロしていたら古書店マザリンのウインドウに一九七二年のパリ市立美術館で開催されたマン・レイ展のカタログがあるではないか。午前中に出会った一冊とどう違うかと気になり店内に入って手に取った。しかし、状態が悪い、展覧会を告知する新聞がおまけとして挟み込んであって楽しいのだが、すでに二部持っているし、上手くいかないものだ。(147頁)

 

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