京都府立図書館-2

in『モダン建築の京都』展 2021.9.25-12.26f:id:manrayist:20211121141813j:plain
2021.11

 1918年4月に催された竹久夢二第2回抒情画展での記念写真で、竹久が階段前で撮られている事から、この場所は良く知られている。階段上部扉前には「FARE WELL」と書かれた大判の旗。「別れ」と云う意味と思うが、他の記念写真にも「旗」は使われ、竹久の美人画で飾られた靖国丸のディナーメニューにも文言が見られる。過ぎ去った時代の「旗」を小生、想像するのであります。展覧会の終了時に掲げるのかしら、それとも、一期一会の精神。現在、一階では蔵書によるさまざまな特集展示が行われています。昨日までは下掲のように「煉瓦」関連の展示でした。

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f:id:manrayist:20211121141825j:plain擬宝珠 陶器、外壁石階段に設置されていた。

f:id:manrayist:20211121141835j:plainレプリカ

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f:id:manrayist:20211121141846j:plain旧館時代の扉が保存されている。

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f:id:manrayist:20211121141906j:plain旧館煉瓦 イギリス積みとフランス積みを紹介

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 展示手前は個人蔵による煉瓦三種: 左から旧本庄商業銀行煉瓦倉庫・日本煉瓦製造煉瓦(1896年) 豊多摩監獄煉瓦(1915年) 凌雲閣・浅草十二階煉瓦(?) (1890年)

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 展示パネル解説で本橋仁氏は明治始めからの煉瓦製造は、「防犯や耐火に優れているという機能性から」造られたと述べている。府立図書館は「貴重な蔵書を火事から守るため」ではなかったかと……

 

[ときの忘れもの拙稿] 『小さなカタログ、見上げる建築』 『親しげなヴォーリズ建築』