村井吉兵衛京都別邸(現・長楽館)

in『モダン建築の京都』展 2021.9.25-12.26f:id:manrayist:20211125161223j:plain2021.11 村井吉兵衛京都別邸(現・長楽館) p.42-49 竣工: 1909年 煉瓦造地上3階一部地下1階建 設計: ジェームズ・マクドナルド・ガーディナー 施工: 清水満之助(現・清水建設)。ルネサンス風外観、イオニア式玄関ポーチ、外壁1階部分花崗岩貼り、2階以上黄褐色タイル貼りコーナーストン施。

 京都に移り住んだ頃には喫茶などで利用したが、「ベルばら」みたいで、ちょっと小生には雰囲気合わないのです。なので、外観のみパチリにしておきます。

 カタログによると、「1階広間はルネサンス、客間はロココ、食堂は新古典主義、2階喫煙室イスラム、3階は桃山風書院…… 西洋、東洋、和の意匠を網羅」されておられます。ここは明治の煙草王・村井吉兵衛の別邸として建てられた迎賓施設。実業家・村井は煙草専売法施行に伴う多額の保証金を基に村井銀行を設立。京都市内では、お抱え建築家といわれる吉武長一が手掛けた旧村井銀行の祇園支店、七条支店、五条支店などが名前を変えて現存する。

 

f:id:manrayist:20211125161246j:plain本館正面

f:id:manrayist:20211125161259j:plain本館鳳凰の間

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 同館のHPによると、1965年隣接地にホテルとレストランを建設・開業。本館を喫茶店としたのは68年(小生は70年代の利用者)、リニュアールは2016年との事で、現在の同館は、歴史的建築がかもしだす雰囲気の中でのホテル、カフェ、バーとして活用され、宴会、結婚式などでの人気が高い、ブラパチをした日もウエディングの二人が正面玄関で、カメラにおさまっていました(写真はUPしないけど)。

 

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 これで1901〜10年の『モダン建築の京都』紹介は終了。休憩の後、再び次の10年を続けたいと思います。明日からは師走、京都写真展の準備もしなければ……

 

[ときの忘れもの拙稿] 『小さなカタログ、見上げる建築』 『親しげなヴォーリズ建築』