アメリカのリッチモンド市にあるバージニア美術館で、マン・レイが両次大戦間のパリで撮影した肖像写真に焦点を当てた展覧会が始まっている(10月30日〜2022年2月21日迄)。作者がパリに渡って初個展を開催してから100年経つのを記念しての展示だと云う。
カタログが刊行される情報を早くから入手していたので予約していたのだが、京都に到着したのは12月に入ってからだった。「マン・レイのパリ時代」を扱う企画は出尽くした感があったので、ディレクターのマイケル・テイラーがどのように料理するのか気になっていた訳。上掲のインタビュー画像を観ると、会場での作品の扱いはシンプルで、ゆったりと100年を遡らせる仕掛けになっている。多様性の時代を反映してマイノリテイーの女性たちも多く登場し、およそ100点の紹介。写真の芸術性に加え、被写体となった人物の内面、個人史に踏み込んだ内容。近年、ティモシー・バアムの協力などもあって美術館のマン・レイ・コレクションは、ゲッティ、メトロポリタン、MOMAに匹敵するほど充実したという。これは面白そう、カタログを読んでいきたい。
"MAN RAY THE PARIS YEARS" 31.2×25cm pp.320 Hard cover
VIRGINIA MUSEUM OF FINE ARTS (グーグルストリートビューから引用)