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鷹山 三條通室町西入ル 2022.7.20 13:00
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196年ぶりに巡行復帰。「懸装品などが整うのに後、50年はかかります」と代表の方が言っておられた。先は長いが楽しみです。
胴懸 柘榴蓮植物文様絨毯(子孫繁栄) 蟹文様絨毯(水神) 「手紡ぎ・草木染め」イラン・ミリーコレクション製
後懸 東トルコ地方で約70年前に造られたと云う絨毯
前懸 エーゲ界近くの南トルコ地方で約140年前に造られたと云う絨毯
一番水引は龍村美術織物
❇ 鷹山は応仁の乱以前から巡行していた「くじとらず」の大型曳山、御神体は三方(鷹匠、犬飼、樽負)で鷹狩りをする場面を表し、黒漆塗りで破風裏金という豪華な屋根をもっていたと云う。1826年(文政9年)の大雨で損壊し翌年から休み山、さらに、1864年(元治元年)の禁門の変でほぼ燃失(御神体三方の首及び上手、鉦4丁が守られた)。松本元の『祇園祭細見』(1977年)によると「近年まで同町の医院玄関に宵山飾が行われ……建物が取壊されてビルとなり……以来、残念ながら宵山にも見られなくなった。今は同町の大学堂という眼鏡屋さんで守りをして居られるが……もはや宵山飾りの復興さえ全く見込のない現状である」とある。それが、2012年に「鷹山の歴史と未来を語る会」が設立され、囃子方設立、保存会(公益財団法人)設立、2019年には唐櫃巡行、そしてついに196年ぶりに山鉾巡行への参加を果たす事となった。「山は高さ18メートル、幅4.3メートル、長さ6.3メートル」設計は末川協(1964- )、歴史が蘇り、暗い世相の中、わたしたちは元気をいただいた。感謝申し上げたい。