『茶の湯』展-2 at 京都国立博物館

京博での『茶の湯』展、後期展示(11/8〜12/4)を拝見した。絵画や紙ものが見やすい物に入れ替わったように思ったが、特に第一室(序章)で 五島美術館蔵の無準師範(1177〜1249)墨蹟 二大字「茶入(ちゃにゅう)」を前にして、唸った。別の紙に書かれた大文字「煎茶」と「入室」から一字を切り離し合わせたと云う、「入」なんて、黒豹みたいで表情豊か。裁断する意志、なんとも素晴らしい。

この他の後期展示では

14.佐竹本三十六歌仙絵 坂上是則 (鎌倉時代 13世紀 文化庁)
107.薬山李翺問答図 馬公顕筆 (中国・南宋時代 13世紀 京都南禅寺)
115.清拙正澄墨蹟 遺勝 (棺割の墨蹟・毘嵐空) (南北朝時代 暦応2年 (1339) 東京 常盤山文庫) 

に眼を留め、さらに通期展示の下記の品も楽しんだ。

9.唐物文琳茶入 酸漿文琳  (中国・南宋─元時代 13─14世紀 ヤング開発株式会社)
186.大井戸茶碗 銘 須弥 (朝鮮半島・朝鮮時代 16世紀 東京 三井記念美術館)

 小生、「お品」の物語に惹かれます。マン・レイ作品や、準備中の京都写真展出品作も含め、作品にまつわる背景に触れると魅力が深まる、写真的な見方が身体にしみついているのだろうか。寒くなりました。

 

平成知新館 設計:谷口吉生 竣工: 2013年

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帝国京都博物館 本館(現・京都国立博物館特別展示館) 設計: 片山東熊(宮内省技師) 竣工:1895年

正門(重要文化財) 設計: 片山東熊(宮内省内匠寮) 建築:1892〜95年

昨年の11月に建築京都で紹介した。→ https://manrayist.hateblo.jp/entry/2021/11/04/060000