茶室 堪庵


 京博の東の端に茶室「堪庵(たんあん)」がある。旧館(明治古都館)裏手の高台(東の庭)にあるので、紅葉の季節ながら人影もまばら。

 玄関に置かれたチラシを要約すると「江戸時代初期京都における公家文化の伝統を受け継いだ数寄屋造りの建物で──1958年(昭和33年)上田堪一郎氏寄贈──母屋には八畳の書院座敷(広間)を中心として正面に広縁、左脇に玄関、裏に水屋があり、庭に面して自然と一体をなす空間は、軽快な屋根の取り合わせや黒木の落ち着いた色調とともに、桂離宮(1620年〜)から学んだものと推測。母屋右側にある小間が、奥の土間から上がる三畳の茶室「堪庵」であり、金森宗和(1584~1656)好みの大徳寺真珠庵「庭玉軒」を写したとされる。間取りは本勝手台目切(出炉)、下座床は框を横たえた上段の構造。1966年(昭和41年)に明治古都館南側から現在の位置に移築した際に、藁葺きと板葺きであった屋根を銅板葺きにあらため、あわせて庭と水屋後方の付属屋を整え、茶会等の利用に一般開放」されている。── ここで、勤務先の茶道部がお茶会をしたのを思い出す。

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11月16日(水)