李朝墳墓表飾石像遺物

 同じく京博の東の庭に山本あや氏寄贈の「李朝墳墓表飾石造遺物」がある。説明板によると「李朝時代(1392-1910)の貴人たちの墳墓を飾っていたと思われる石造遺品(石人/13躯、石羊/1対、燈籠/2基、基台/5基、方台/8基、石脚/2対)で、各地にある墳墓を飾っていたものが収集されたようである。大正初年、大阪山本家の日本式庭園の要所に巧みに配置されいたが、昭和50(1975)年10月同園の廃滅に際し、石幡二対を柱に利用した亭とともに同家より一括して寄贈され、その後も数点の遺品が追加寄贈された」「石人には文官と武官とがあって、参道の左右に向かいあって立てられ、時には童子が侍立することもあった。正面に石燈籠、その奥、墳丘に接して魂遊石と呼ばれる方石、墳丘のまわりに玉垣、その外側に虎、羊などがそれぞれ配された。また、左右に立てられた石幡は聖域の標識の意味を示している」「古くより石彫の本質をよく理解し、また石を深く愛した朝鮮半島の人々の心を、これらの遺物から読みとることができよう。」

 

石人

石羊