
チェスキー・クルムロフはプラハの南、凡そ170キロ、バス移動で2時間40分。日本大好きで建築史に造詣の深いガイド氏から、「このお城に熊は何頭いますか?」などとクイズを出され楽しく観光する。チェスキー・クルムロフ城の回廊は1キロを超え、イタリア・フィレンチェのヴァザーリの回廊より長いのだという。地元民の矜持を感じますな。城の魅力は5つの中庭を囲むように立つゴシック、ルネサンス、バロックという建築様式の流れ、熊と一緒に現れる「白い貴婦人」なる幽霊の存在、残念ながらお会いできませんでした(笑)。氏は「ゴシックは長方形と正方形、ロココはピンク色で貝模様、ロマネスクは渦巻きで見分けて」と教えてくれました。

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● チェスキー・クルムロフ城内

フラスコ画のひとつ「ズグラッフィート」技法による装飾。
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チェスキー・クルムロフ城入場は夏の観光シーズン(4月〜10月)に限られている。冬季、雪が付着した靴のまま入場すると石にダメージを与えると聞いた。城内は担当者が観客の動線に従い扉の開閉を行う。美しく手入れされているが、パチリ不可。剥落した漆喰は、図面や写真などで原型が確認されなければ、そのままにされる。── 正しい判断ですな。見学者には一箇所だけ(*)、街の眺望パチリが許されていた。


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パチリできます(*)。街はプラハに続くヴァルタヴァ川の流れに囲まれている。
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[メモ]
ズグラッフィート技法というのは、16世紀のイタリアで流行した「表面の湿った層を掻き落として線画を描く壁の装飾技法」のひとつ、ある種だまし絵。ドイツに移入され、広告の目的で使われることが多かったという。