美術史博物館 ブリューゲル ── 8日(土)

ゴルゴダの丘への行進』(部分) 1564年 ……キリストとユダとともに、手前にブリューゲルの自画像もあるとされる。

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 小生がウィーン美術史美術館を意識したのは、ピーテル・ブリューゲルの『バベルの塔』だった。ここは現存する40点のうちの12点を所蔵する世界一のコレクションを誇る。今回拝見した『バベルの塔』は、ロッテルダムのボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館所蔵のものよりサイズが大きく「大バベル」と呼ばれるらしい。

『雪中の狩人』1565年

バベルの塔』(大バベル) 1563年 

ブリューゲル(子)『嬰児虐殺』1564/65-1638年

『サウルの自害』1562年

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 旧約聖書から題材を得た作品で、画家の作品中一番小さい(33.5×55cm)というが、「超絶」細密描写で堂々としたスケール感の風景画として知られる。会場壁面手前に特別に置かれた状態(修復が終わっての特別公開とも聞く)だったので細部に目を凝らした。
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左から: 『農民の婚礼』1565-69年、『農民の踊り』1568年、『子供の遊戯』1560年、『謝肉祭と四旬節の喧嘩』1559年