榎戸庄衛『秋晴』


14.0 × 9.1cm RPPC
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上掲絵葉書は1946年10月16日から11月20日まで東京都美術館で催された第二回日本美術展(日展)出品作家の記念発行と思われる。画家の榎戸庄衛(1908-1994)は、明治41年茨城県桜川市(旧岩瀬町)生まれ、衆議院の速記者の傍ら太平洋画会研究所で学び、昭和9年の第30回太平洋画会展で中村彝賞を受賞。同8年には帝展初入選、同17年新文展で特選となる。同年創元会会員。戦前は堅実な具象画、戦後は在野の立場で抽象画「根底には恒に現代社会への批判と、古代への深い共鳴があった」と茨城県近代美術館で紹介されている。


 5月の勧業館で絵葉書を手にしたとき、パリの写真雑誌の表紙を思い出した。今日から10月、過ごしやすくなると良いのだが。