読書『もの言えぬ証人』

18.1 × 10.4 cm 292 pp.  23- もの言えぬ証人 アガサ・クリスティー(加島祥造訳) No.312早川書房 1957年3月15日発行

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 わたしの判断したところでは、トリップ姉妹は菜食主義者であり、見神論者であり、イギリス系ユダヤ人であり、クリスチャン・サイエンティストであり、心霊学者であり、熱心なアマチュア写真家であった。
 ジュリアンは溜息つきながら、
「私、ときどき、マーケット・ベイシングなんて、人の住む所じゃないと思いますわ。この土地には美というものがありませんし、第一魂のない町だと思うんですの。町にしろ人にしろ、魂がなけりゃ何にもならないと思いますわ、そうじゃございませんこと? キャプテン・ホーキンス」 pp.110-111

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 「よく新聞なんかで読んでてね、そう、考えたりした── マーケット・ベイシングでも死人が掘り返されるようなこと、起るかしら、ってね。でもまさかエミリィが掘り返されるとは、思いもよらなかった」 p.214



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