聖ヴィート大聖堂(2) ── 6日(木)

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完成までに600年余を費やした聖ヴィート大聖堂は、19世紀のゴシック・リヴィヴァルによる構造学と技術革新を受け、石積みから鉄骨までが複雑に絡み合う結果となった。尖頭アーチが導く天上界への浮遊感が、神と共にある信仰の裏付けであるように思う。ガイド氏は「何千年もの間、地震に見舞われなかったこの国では、免震基準対応がなく、大きな戦火にもみまわれなかった。奇跡のように残された空間に私達はいざなわれている」と解説。
 スクラップ&ビルドの国に住む身では民族のルーツを街の佇まいに見出すことは困難、ルーツよりも効率、刹那の楽しみに陥るばかり。ここ数年で京町家の多くは消えました。ホテルが雑草のようにルーツを侵食しております。何を楽しみに京都観光しますねん……
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