「ソネット」 

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今年の京都写真展(17日〜22日 ギャラリーマロニエ)は、5月末の旅行から着想を得たシェイクスピアの「ソネット」へのオマージュを発表したいと思う。「ソネット」というのは、「14行からなるヨーロッパの定型詩」で、ルネサンス期のイタリアが最初。ここでは英国の「シェイクスピア風十四行詩」を念頭において、イメージの展開を試みた。声に出しても音韻構成(きれいな韻文・弱強五歩格でのABAB CDCD EFEF GG)の理解に乏しい身、せめて詩のリズムに迫りたい。

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 本日15日(日)は、ギャラリーマロニエを会場にして15時〜17時まで飯沢耕太郎さんの講演会「歩く写真評論家 2019」、その後19時から作品搬入、どんな展示になりますか、本人も楽しみにしております。

マン・レイ展リーフレット DI DONNA

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リーフレット 30.5×22.3cm 三つ折り 6 pp.

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親切な友人は、「貴方はエフェメラが好きだから」と、リーフレットも同封してくれた。出品作品66点、最高のクリスマス・プレゼントとなった。

 ディ・ドンナの展覧会はニューヨーク、13日夕方6時で終了。日本との時差は▲14時間なので、14日の朝8時、このブログをアップした頃合いだろうか。「二度とこれほどの展覧会は開催されないだろう」と落ち込んでいる。せめて、会場のバーチャル・ツアーで慰めなくちゃ----

www.didonna.com

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マン・レイ展カタログ DI DONNA

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ENIGMA & DESIRE MAN RAY PAINTINGS CATALOGUE 31.2×22.8cm 208 pp.

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東海岸に住む友人がデ・ドンナ画廊で開催中の『謎と欲望 マン・レイ油彩』展のカタログを送ってくれた(深謝)。展覧会が始まり、しばらくしてからの刊行だと思うので、会期も終了間際になって到着(注)、この内容であればいたしかたないと思うが、早く、知っていれば、絶対にニューヨークまで飛んでいただろうと思う。素晴らしいのである(涙)。注: 投函後2週間、内通関で4日。

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初個展カタログ(ダニエル画廊 1915年)の白黒図版で知っていた『踊り/踊りの印象』が色彩あふれる作品だったと送られたカタログで感動しております。

 

How are you, PHOTOGRAPHY?展 (1)

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京都写真月間12月、ギャラリーマロニエ4.5Fでの「How are you, PHOTOGRAPHY?展」も始まりました(15日迄、翌週京都写真展の会場となります)。

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5F

 

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4F

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 今年4階に参集した作家たちの多くには物語性があり、コメントと作品が良い塩梅でコラボしている。この感じが好きなのよね── 奈良井晢『Taiwan walk』の「〜私の意識に基づいています。これは半分の無意識です」や、河上春菜『未だに』の「忘れっぽいわたしは、それを忘れないようにここに留める。時を止める」あるいは、セキナオコの「私が見る景色は湿ったフィルターがかかっている」など。

 わたし自身も写真を撮りながら、言葉との関係を模索していますが、従来の写真文脈から離れる写真ができないか、その先例を観たいと会場を周っております。この意味で片岡利恵『Pain control』は良かった。ブレ、アレ、コンポラなんてものじゃなくて、脳で画像処理をする過程を観せてくれるような、不思議なもの、彼女の言葉は全文を引いておきたい「混乱してわけがわからなくなって あなたの知らない姿を見せても 悲しまずに 怖がらずに どうかそばにいて下さい。ただそれだけで安心なのです」

 

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 さらに、星野咲絵子さんの「Pocket Journey」サンタフェ編を楽しんだ。彼女のコメントもステキに決っている「あの場所の空気を光を、心地をそっといつまでも閉じ込められるように───」冬のサンタフェ、夏のパリ。京都ではどんなZINEを作るのかしら、てごわい地元にも挑戦してもらいたい。

 

ちくさ正文館

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図書館で借りた本

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先日、四条通りのドトールコーヒーで古田一晴さんへのインタビュー本『名古屋とちくさ正文館』(論創社 2013)を読んだ。千種駅前の同店へ行くようになったのは20歳頃からだと思う、山本悍右さんの書棚にちくさ正文館の書皮を巻いた本が並んでいて、一冊頂戴したのが、強く同店を意識させたように思う。今池から近いので通学途中に寄っていればよかったと残念な気持ち。拙著『マン・レイになってしまった人』(銀紙書房)を刊行した1983年8月に直接古田さんにお願いして、取り扱ってもらったのを思い出す。古田さんの「浅川マキ・オリジナルレコード・ジャケット展」も良かったな。名古屋モダニズムが現代に続くランドマークの書店、中野嘉一の「前衛詩運動史の研究」や馬場信彦の『周縁のモダニズム』なども、この店で求めたのだった。

 

 最近は本を買わないシニアの生活。インタビューで触れられている「図書館の問題」についての「利用者であって、読者層ではない」指摘など同感である。当方、断捨離の毎日、借りた本での読書は身につかない実感、しかし、家族に疎まれる「本」の末路に我が身を照らして耐えられないのよね。許してもらえないだろうか。

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本の頁を閉じ、珈琲を飲み、ぼんやり道行く人を見ているのが、好きなんだ。

 

お東さん

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東本願寺 12月5日(木)

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お東さんにお参りするのは、何十年ぶりだろう。御影堂、阿弥陀堂の修復が終わり金色の飾りがときおり光に反射して美しい。境内の銀杏の葉はわずかばかりとなり、寒いですね。お堂では20日がお煤払い、拙宅も指揮官のもとお掃除モードに入っています。

 

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東京駅 1970.4.12

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 新幹線で名古屋に戻る前に、東京駅でブルートレイン「さくら」のヘッドマークを付けたEF65を撮影。

 

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 18歳の「撮り鉄」東京遠征はひとまず終了。明日からは2019年師走の京都に戻って、ブログ報告を続けたいと思います。そして、17日(火)〜22日(日)は恒例の「京都写真展」(処: ギャラリーマロニエ)。今年で20回となりますから、平均年齢もあがって円熟した写真表現が随所に──とは、なかなかまいりませんな(きっと)。15日(日)〜23日(月)は、出品作の解説を予定しておりますので、会場と本ブログを関連して観ていただけると嬉しく思います。

 

小田急 1970.4.9-4

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小田急電鉄小田原線 足柄〜蛍田間 3100系NSE車 先頭パノラマで連接車構造、1964年ブルーリボン賞受賞。

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 デニ1000系 1927年導入車輌、旅客と手荷物の同時輸送に使用、1950年代には主に新聞輸送で活躍

箱根登山鉄道 1970.4.9-3

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チキ2形(111)は、1927年製造の木造車を1935年鋼製車体加装、1950年複電圧化改造、2017年廃車。尚、発電ブレーキ冷却のため抵抗器を屋根上掲載、また車輌両端部に水タンクを設置し散水による粘着係数増を行っている。

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箱根登山鉄道 1970.4.9-1

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さて、東京までの「撮り鉄」回想の続きです。静鉄、岳南、伊豆箱根の次は、「天下の嶮」小田原からの山登り。強羅行きの108号を何処で撮ったか覚えていないけれど、本年10月の台風19号被害で、土砂崩れによる橋梁、道床(枕木固定に使う)などの流出が十数箇所にわたて発生し、12月に入った現在も箱根湯本〜強羅間での運行見合わせが続いている。全線復旧は来年秋の見込みとのこと。50年程前の走行を思い出しつつ一日も早い復旧を望む。

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 箱根登山鉄道は小田原から強羅までの15キロを結ぶ山岳鉄道路線で、1915年開通、スイッチバックを出山信号所、大平台、上大平台信号所の三箇所で設ける最大勾配80パーミル。途中箱根湯本までは小田急電車が乗り入れ運転をしている関係で、三線軌条となっている。

 

最後は餃子の王将

 

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先日、ルパンの店でパパたちと歓談した後、締めで三條木屋町の王将へ、40年ぶりの入店。味も店の雰囲気も変わりました。独身の時は「餃子+ニラレバ+ビール」してましたが、昨今は女性と家族連れが増えてますね---

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古書店ヘリングの棚、写真集や美術書は奥の部屋に並んでいます。

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王将餃子、一人前220円+税。ボリュームがあって、ビールというより、ご飯に合いそうです。