絵葉書でアリバイ

f:id:manrayist:20211119230728j:plain8.8 × 13.8 cm Berlin.  Potsdamerplatz  mit Blick in die Königgrätzer  Strabe

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 午前中の中京郵便局繋がりで、戦前の絵葉書を紹介したい。消印は1926年12月26日、ベルリンのポツダム広場からケーニヒグレッツ街を望む絵葉書をジュネーブの草間(?)さん宛に投函したのはだれでしょう。達筆で判読できないではありませんか。

 とはいえ、絵葉書の消印は、客観的にその場に居た人物の痕跡を蘇らせてくれる。なので小生好きなのです。昨今は別納やクリア封筒入などが増え、切手に消印と云う「お作法」を受け取ることが少なくなってしまった。年賀状の消印が廃止されたのは1961年と云うが(現在は1月7日迄の配達分、及び特殊インクでの消印と聞く)、感覚的にはもっと遅かったと思う。さて、今年の10月から普通郵便の土曜配達休止となりましたね、この見直しは郵便物の減少傾向と週末・深夜の労働環境改善対応とか。メールなどで新年の挨拶を済ませるケースも増え、公的な第三者が、紙ものの存在を立証するのは、公証人役場での「確定日付」押印などになってしまった。展覧会の案内状を残しておきたい気分を失って久しい。エフェメラ愛は風前の灯と涙しております。

 ファサード保存の煉瓦外壁を見ながら、以上の事柄を、ぼんやり考えておりました。拙宅への郵便物は、この中京郵便局経由なのであります。