● 『シュルレアリスムと日本』展での展示替え 1月9日(火)
(前記: 2023年12月16日〜2024年1月8日 後期: 2024年1月10日〜2月4日)
昨日と話題が重複しますが、作品の展示替えについてさらに書きたい。額のサイズがほとんど同じで、作品だけを二人羽織的に入れ替える他に、下郷の例のように撤収され、別の作品が掛けられる場合もある。作品は間隔や左右のイメージに大きく影響されるので、違った印象を受ける。微妙に設置を変え、視覚の効果をねらって学芸員は作業していると推測。カタログや展示リストから空間を想像することは不可能で、わたしはいつも額縁の状態などを確認し「モノ」としての作品が発するエネルギーを感受したいと願っている。そのためには会場パチリが欠かせない。しかし、これは本人の視点でないと意味がない。インスタレーションと捉え、会場写真がカタログに掲載される場合もあるけど、「別のモノ」を見ているようで気合が入らない。対象との距離感は個人差がありますね。
「展覧会を表現」としてとらえるシュルレアリストたちの活動に関心をよせる者にとって、鑑賞者の眼差しと、会場の空気を後世に伝える努力: 写真と文章、さらに肉声で語り続ける努力が必要だと思う。今回の京都での展示を後世に伝える人が、これから多数現れることを期待する。
1990年に催された名古屋市美での『日本のシュールレアリスム 1925-1945』展は単館開催もあって、会場の様子を知る人も、少なくなりました。わたしも老人力が増しているので聞く機会は、この2,3年が勝負だったりして(ハハ)
下掲の京文博でのパチリは許可をいただきました。担当の方々に心より感謝申し上げます。
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山本悍右 『ある人間の思想の発展‥‥霞と寝室と』→ 題不詳『《伽藍の鳥籠》のヴァリエーション』
前期
後期
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下郷羊雄『伊豆の海』→原田直康『悪夢』、藤田鶴夫『悲劇の眼(凝視)』→ 伊藤久三郎『振子』(前・後期展示)
前期
後期
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[備忘録] 油彩の場合(展示リスト整理)
前期のみ展示
20. 諸町新『ある季節』
33. 藤田鶴夫『悲劇の眼(凝視)』
40. 下郷羊雄『伊豆の海』
85. 浜田知明『聖馬』
105. 眞島建三『遍歴』
107. 片谷曖子『狭き尾根』
110. 堀田操『断章』
後期のみ展示
22. 井上長三郎『静物(骨と布)』
42. 原田直康『悪夢』
106. 大塚睦『ハンスト』
108.早瀬龍江『自嘲』
109. 白木正一『追憶』