1962年のマン・レイ展ポスター

 わたしは嬉しい、幸せな気分に包まれている。オークションの結果を聞くまでもドキドキだったが、小包が飛行機に乗せられてからもドキドキだった。6日の昼にパリを出たポスターは本日無事到着。パリの知人が完璧に梱包して送ってくれた訳。有難うございます。

 このポスター、パリの国立図書館で開催されたマン・レイ写真作品展のおりにムルローで刷られた一品で、オークション・ハウス、ネレミネが、今月5日にドルオーで開いたポスターを集めたセールで出品に気付いた時は驚いた。初見である。それで、いろいろ傾向と対策を考え、在パリの知人の助けを借りた。わたし以外は気付かないでと願ったのだが、それは甘い考えで、「電話でビットをかけてきたアメリカ人と争った」と後で知人に教えてもらった。ポスターは複数品だが、二度と出ないだろう、争いに負けたらお終い、値段とは別の心理戦なのだ、こいつが辛い。

 優しい紙に包まれて取り出されたポスターは、薄い茶色の地に、落ち着いた赤色で、

 BIBLIOTHEQUE NATIONALE MAI-JUIN 1962

 筆記体で書かれたのMan Rayの文字は35mmのパトローネか、古いカメラの蛇腹部分のシルエットに白抜きで入れられ、写真作品の文字も同じく手書きで楽しい。