タリーズコーヒー京都三条通り店

manrayist2007-10-11

 今日も銀紙書房新刊入力、ページメーカーの容量オーバーでフリーズ。ファイルを三つに分けて対応する。午後、お使いで無印良品へ、ジュンク堂は覗かず、同時代ギャラリー横のタリーズコーヒー京都三条通り店で一服。昨日の「四耕会」のテキストを読む。
 
 わたしのように成人してから京都に来た者にも、坂上しのぶさんによる「京都をとりまく一断面 戦前・戦中・戦後」の様子はよく判る。それに在野の研究者だから共感する部分が多い。東京からこの地に移った坂上さんも思うところが多いだろう。ギャラリストが在野であるのは当然だ、コレクターも又、しかり。彼女の情熱と臨場感がひしひしと伝わってくる冊子となっている。「走泥社も四耕会も、どちらのメンバー五条坂という小さな土地の中に住み、同じ土地で陶芸をし、お互いの存在を昔から知りながら五十年以上もの歳月、四耕会の存在は、正当に取り上げられることが無かった」、もうしわけない事に、わたしも四耕会については知らなかった、展覧会で拝見するチャンスもあったのに、見逃してしまった。彼女の直感と科学的根拠となった二つの会の暦年順に並置された作品画像を見ながら(本当は作品と直に接するべきなのだが)、青春の情熱について考える。坂上さんも青春の人だな、四耕会にふれ「彼らの行動は鍬で、未開の大地に確かに食い込んだ。その事実と歴史をもう一度今、鍬で大地に食い込ませたいと私は思う」と述べている。

 タリーズコーヒー御幸町通り側テーブルは、地面より一段高い板張りに置かれているので、道行く人達の姿を見るのに好都合である。気持ちの良い季節。京都在住(?)の外国人達に好まれるスペースでもあるようだ。1950年にパリのチェルヌスキー美術館に展示された、四耕会の宇野三吾と林康夫の造形図版をみながら「異端」の陶芸家達のために鍬を手にした、力持ちのギャラリストがいるのだから、この街、京都は素晴らしいと思った。思いながら、通りすぎる若い女性の揺れるバストを眺めている。